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メタボリズムの未来都市展: 戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン
メタボリズムの未来都市展: 戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン

このページは過去行われたイベント情報となります。最新のイベント情報をご覧ください。

建築家たちが夢見た理想の都市像「メタボリズム」を振り返る、初の展覧会

[写真左]《日本万国博覧会 お祭り広場》 1970年 撮影:新建築社写真部 、[写真右]菊竹清訓 《エコポリス》 1990年代前半

菊竹清訓 《東光園》 1964年 鳥取 撮影:新建築写真部
1960年代の日本に、未来の都市像を夢見て新しい思想を生み出した建築家たちがいました。丹下健三に強い影響を受けた、黒川紀章、菊竹清訓、槇文彦といった建築家たちを中心に展開されたその建築運動の名称は「メタボリズム」。生物学用語で「新陳代謝」を意味します。それは、環境にすばやく適応する生き物のように次々と姿を変えながら増殖していく建築や都市のイメージでした。東京湾を横断して伸びていく海上都市、高く延びるビル群を車が走る空中回廊でつないだ都市など、その発想の壮大さには驚かされます。
メタボリズムが提唱されたのは、戦争で荒廃した日本が復興し高度経済成長期へと移行した時代です。そこには理想の都市を通じて、よりよいコミュニティをつくろうという思いもありました。この展覧会は世界で初めて、メタボリズムを総括する展覧会になります。日本が大きな転換点に直面している今だからこそ知りたい、建築や都市のヒントが詰まっています。

開催概要

開催期間
2011年9月17日(土)~2012年1月15日(日)[会期中無休]
時間
10:00~22:00(火曜のみ17:00まで)
※9月25日(日)は17:00まで
※1月3日(火)は22:00まで
※入館は閉館時間の30分前まで
※会期中無休
場所
森美術館 (森タワー53F)
入館料
一般 ¥1,500、学生(高校・大学生) ¥1,000、子供(4歳~中学生)¥500
※上記の入館料で同時開催の「MAMプロジェクト015: ツァン・キンワー」展および展望台 東京シティビューにもご入館いただけます。ご利用当日のみ有効。
※スカイデッキへは別途料金¥300がかかります(子供は無料)。
主催
森美術館、UIA2011 東京大会 日本組織大会、日本経済新聞社
企画
森美術館、メタボリズム研究会(代表:八束はじめ、浅田真理、今村創平、太田佳代子、金子祐介、菊池 誠、クワァン・セン、戸田 穣、豊川斎赫、南後由和、日埜直彦、松下希和、水谷晃啓、山名善之)
専門委員
磯崎 新、栄久庵憲司、大谷幸夫、川添 登、菊竹清訓、藤森照信、槇 文彦、八束はじめ
特別協力
黒川かこ、黒川未来夫、丹下孝子、丹下憲孝、有限会社粟津デザイン室、株式会社大髙建築設計事務所、株式会社黒川紀章建築都市設計事務所、株式会社丹下都市建築設計、デジタルハリウッド大学院、独立行政法人日本万国博覧会記念機構
後援
東京都、社団法人日本建築学会、社団法人日本建築家協会、社団法人日本都市計画学会、財団法人都市計画協会
協賛
株式会社大林組、三建設備工業株式会社、パナソニック電工株式会社、清水建設株式会社、新菱冷熱工業株式会社、東京ガス株式会社、株式会社日本設計、株式会社入江三宅設計事務所、鹿島建設株式会社、株式会社九電工、株式会社建築設備設計研究所、三機工業株式会社、株式会社竹中工務店、株式会社日建設計、株式会社関電工、株式会社きんでん、株式会社駒井ハルテック、株式会社トーエネック、YKK AP株式会社
協力
シャンパーニュ ニコラ・フィアット、ボンベイ・サファイア
WEBサイト
お問い合わせ
03-5777-8600(ハローダイヤル)

4つのセクションと、特設のメタボリズム・ラウンジ

Section 1 メタボリズムの誕生

丹下健三 《広島ピースセンター》 1955年 撮影:石元泰博
日本で生まれ、世界を巻き込んだ建築運動「メタボリズム」。中でも都市のスケールで建築を考えた丹下健三は、メタボリズムの誕生に大きな影響を与えています。この章では戦後日本の建築・都市デザインの原点となった丹下による戦災復興計画《広島ピースセンター》と、1960年に提案されたマニフェスト『METABOLISM/1960 - 都市への提案』で発表された未来都市の構想を中心に、戦中戦後の都市デザインの変遷をたどります。

Section 2 メタボリズムの時代

磯崎 新 《 空中都市-渋谷計画》 2011年 CG制作:芝浦工業大学有志研究室、デジタルハリウッド大学院小倉研究室
メタボリズムの思想は未完の未来都市計画だけでなく、実験的な建築となって実現されました。このセクションでは丹下健三らによる東京湾を横断する画期的な海上都市のアイデア《東京計画1960》、メタボリズムを象徴する脱着可能なカプセルによる都市住宅《中銀カプセルタワービル》、工場で作った部品を誰でも組み立てられるようにしたプレハブ住宅の原点《南極観測隊昭和基地》など、都市構想から公共建築、住宅まで幅広く展開された活動を紹介します。

Section 3 空間から環境へ

黒川紀章 《日本万国博覧会 タカラ・ビューティリオン》1970年 撮影:新建築写真部
メタボリズムは建築や都市にとどまらず「環境」というキーワードを軸に、デザインやアートなどとも深く関わっていました。その結果の一つが1966年に開かれた「空間から環境へ」という展覧会です。また、1970年の大阪万博は「環境」をテーマにさまざまなジャンルが統合されたイベントでもありました。このセクションでは「空間から環境へ」展に参加したアーティスト、山口勝弘やグラフィック・デザイナー、粟津潔らの作品を展示、あわせて大阪万博を都市や建築の視点から紹介します。

Section 4 グローバル・メタボリズム

槇 文彦 《リパブリック・ポリテクニック》 2007年 シンガポール © 槇総合計画事務所
万博以降、丹下健三を始めとするメタボリズムの建築家たちは海外での活躍の場を広げていきます。彼らはそこで、メタボリズムの思想をさまざまな形で実践していきました。ここでは丹下健三によるマケドニアの首都の震災復興計画《スコピエ都心部再建計画》、槇文彦の《リパブリック・ポリテクニック》など、都市のスケールで展開された大型プロジェクトを紹介します。未完、進行中のものも含め、世界、とくにアジアでの都市の発展にメタボリズムがどのように寄与したのかを検証します。

これからの都市モデルを発信する、メタボリズム・ラウンジ

メタボリズムの思想やアイデアは現在も、さまざまな形で建築や都市デザインに生きています。メタボリズム・ラウンジでは、東北地方太平洋沖地震で被災した病院で緊急災害対応ユニットとして活躍した、栄久庵憲司による「快適仮設空間QS72(設計:GK設計)」や、清水建設株式会社の「GREEN FLOAT」プロジェクトなど、メタボリズムの影響が見られる進行中のプロジェクトを紹介します。さらに関連書籍や会期中に開催されたシンポジウムの記録映像などを通じて、メタボリズム思想が生み出す都市や建築の未来像を示します。