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会場構成
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アーキラボ:建築・都市・アートの新たな実験展 1950-2005
- 会場構成
建築の流れがわかる4つのセクション
パブリックプログラムのご案内
アーキラボ展をより楽しむために
 Infomation
サントル地域現代芸術振興基金
現代芸術振興基金は、フランス政府とフランス地方自治体による現代アートのコレクション機関、フランス全土に現在24ヶ所存在します。その中でも、オルレアン市にあるサントル地域現代芸術振興基金(FRAC Centre)は、1991年より「1950年代から現代までの建築におけるユートピアと実験」をテーマに、ユニークな建築資料の収集を行ってきました。また、本展のタイトルの一部となっているアーキラボ(ARCHILAB)は、同組織によってオルレアン市で1999年より毎年開催されている国際的な建築のシンポジウムの名称でもあり、世界各国から若手建築家が参加し、情報交換や討論が行われる場として、建築界で非常に重要な位置を占めています。
会場デザイン
会場デザインは、自身の作品も出展されている建築家の隈研吾氏。各セクションの空間そのものを体験することで、展覧会の意図する4つのカテゴリーと特徴が感じられるようになっています。

隈研吾
1954年横浜生まれ。東京大学建築学科大学院卒業後、コロンビア大学・建築・都市計画学科大学建築・都市計画学科客員研究員を経て、90年、隈研吾建築都市設計事務所を設立。97年、宮城県登米町の能楽堂「森舞台」の建築で日本建築学会賞受賞、 また、静岡県熱海市のヴィラ「水/ガラス」の建築でアメリカ建築家協会(AIA) ベネディクタス賞受賞。「負ける建築」など著書も多数。
作品クレジット一覧
このページ左上の作品
KOL / MAC
(スーラン・コラタン&ウィリアム・マクドナルド)
“レジ=ライズ・スカイスクレイパー”
1999 Projection
© Kol Mac 2003

展示風景すべて
写真:桜井ただひさ
写真提供:森美術館

Section 1
(1)コープ・ヒンメルブラウ
ヴィラ・ローザ
1967 模型
400 x 680 x 680 ミリメートル
Collection FRAC Centre, Orleans, France
Photo by Philippe Magnon

(2)ピーター・クック(アーキグラム)
インスタント・シティ 縮尺1/200の連続立面
1969
セリグラフィー
(シルクスクリーン捺染画)
565 x 2200 ミリメートル
Collection FRAC Centre, Orleans, France
Photo by Philippe Magnon

Section 2
(3)エックハルト・シュルツェ=フィーリッツ
空間都市(ラウムシュタット)
1959 模型
700 x 700 x 1350 ミリメートル
Collection FRAC Centre, Orleans, France
Photo by Philippe Magnon

Section 3 
(4)展示風景に写っている作品
スーパースタジオ
建築のヒストグラム
1969-2000
Collection: MNAM/CCI, Centre Pompidou

(5)ダニエル・リベスキンド
シティ・エッジ設計競技案、
バウアウスシュテルンク(建築展) 敷地模型B
1987 模型
510 x 2700 x 1460 ミリメートル
Collection FRAC Centre, Orleans, France
Photo by Olivier Martin-Gambier

Section 4
(6)NOX(ラルス・スパイブルーク)
ソフトオフィス
CG 2000
© NOX (Lars Spuybroek)
アーキラボ展カタログ
本展に出品されている作品はもちろん未出品作品も掲載され、解説や論考も充実。1950年代以降の建築がこの1冊におさまってると言っても過言ではありません。建築の入門書としてもおすすめです。

サイズ:B5変形版(376ページ)
出版社:平凡社
税込価格:3,360円
会場のほか、大型書店などでも販売しています。
会場構成
建築の流れがわかる4つのセクション
本展に出品されている作品は、フランス・オルレアン市のサントル地域現代芸術振興基金(FRAC Centre)が、1991年から「ユートピアと実験」をテーマに毎年開催している建築の国際会議「アーキラボ」を通して収集されたコレクションに、ポンピドゥー・センターの建築コレクションを合わせたもの。模型約150点、ドローイング約350点、合計500点に及ぶ作品を、4つのセクション と14のサブセクションで構成し、展示しています。
Section 1 脈動する都市-実験室としての身体
Section 2 終わりなき都市-拡張する環境
Section 3 解体される都市-新しいシンタックスの創造
Section 4 文脈化する都市-新技術と共生の時代
Section 1 脈動する都市-実験室としての身体
総プラスチック製住宅やポータブルシティの登場
Section1では、1950年代から70年代初めにかけての「実験的建築」を紹介しています。建築家たちは、建築を人や生き物のように「有機的な存在」と捉え、身体や自然からヒントやアイディアを得ながら、「有機的な建築」を作り出していきます。大の字になった青年の形をしたリカルド・ポロの「青少年会館」はその代表作と言えるでしょう。

こうした実験に加え、コンクリート製法の新技術や新素材・プラスチックの登場により、これまで直角だけで構成されていた建築に、セル(細胞状の小空間)や貝のような曲線が作られるようになりました。さらに、プラスチックは気泡(バルーン)の形を作り出せるため、「移動する建築」という考えを生み出しました。ピーター・クック(アーキグラム)は「インスタント・シティ」で、熱気球によって移動する「旅する空中都市」というアイディアを、コープ・ヒンメルブラウは、移動する集合住宅「ヴィラ・ローザ」を発表したのです。

会場は、増殖するセルをイメージし、六角形の展示台とエアパッキングでデザインされています。
Section 1 会場俯瞰図
(1)コープ・ヒンメルブラウ 
「ヴィラ・ローザ」
空気膜のような8つのプラスチック製
の球体からなる集合住宅。各球体は
接ぎ木され移動できるようになって
いる。
(2)ピーター・クック(アーキグラム) 「インスタント・シティ」 縮尺1/200の連続立面
この「旅する空中都市」は、自由に移動でき、また既存の都市に接ぎ木し、サーカス的な要素を持っている。
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Section 2 終わりなき都市-拡張する環境
空中都市とメガストラクチュア、そして斜めの都市
過密する都市の人口問題に応えようと、建築家たちは都市を垂直に立ち上げます。そして都市の上に都市を構築する空中都市や、パーツを繋ぎ合わせてできる「メガストラクチュア」が無限に広がる空中都市のイメージが登場。このメガストラクチュアは1960年代、世界的スケールで展開され、日本でも「建築や都市は時代や状況に応じて変化し生き続ける」メタボリズムという建築のアヴァンギャルド運動が起こり、1970年の大阪万国博覧会でその成果を示しました。

フランスでは建築家ユニットのアルシテクチュール・プランシプが、「農耕社会は水平、工業社会は垂直、これからの情報社会は斜め」という思想をもって、斜面が都市となる「斜めの都市」論を展開、実践していきます。

こうして建築は、単なる物理的な物体から、環境全体を統御するシステムを目指すようになったのです。

会場は、「斜めの都市」を実際に体験いただけるように、ギャラリー全体の床をベニヤ板で埋め尽くして緩やかに傾斜をつけています。
Section 2 会場俯瞰図
(3)エックハルト・シュルツェ=フィーリッツ
「空間都市(ラウムシュタット)」
基本部分とモジュール・ユニットから構
成。変化に対応しやすく、低コストでの
実現が可能。
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Section 3 解体される都市-新しいシンタックスの創造
建築とアートの実験
(4)
1960年代末、イタリアで「ラディカル・アーキテクチュア」という建築運動が起こります。伝統を破壊するような手法や、建築を他の芸術と結びつけるコンセプチュアル(概念的)な実験を行い、グリッド(格子)を建築デザインのモチーフとして多用して既存の建築を批評します。
また、建築家とアーティストは、建築を単に人が中に住むための「構造」から「コンセプチュアルで進化する物質」へと変化させます。

80年代後半には、フランスの哲学者ジャック・デリダの「脱構築論」の思想に影響を受けた「脱構築主義建築」という建築が登場します。四角い箱の形をした、いわゆる建築的要素は分解、解体されて、不整形の構築物に再構成されました。

こうして建築は、建築の根源的な定義と条件の再考の中で、解体され、再読され、新たなシンタックス(構文論)を模索することになったのです。

会場の床と壁一面に、緑の人工芝が敷き詰められています。まるで「アーキズーム・アソチアーティ」の作品「ノン・ストップ・シティ」の中にいるかのようです。
Section 3 会場俯瞰図
(5)ダニエル・リベスキンド
「シティ・エッジ設計競技案 敷地模型B」
1987年、ユダヤ人建築家ダニエル・リベ
スキンドが発表した西ベルリンの地区再
開発の設計案は、単なる一都市のため
のプロジェクトを越え、社会的、政治的、
文化的な現実を展開している。
彼は、N.Y.グラウンドゼロの再復興に
も携わる。
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Section 4 文脈化する都市-新技術と共生の時代
コンピュータによるノンスタンダード建築の登場
90年代に入ると、住宅建築に利用できる構造、技術、素材などが発展を見せ住宅建築の可能性が無限に広がりました。一例が、坂茂氏による「紙の建築」です。阪神淡路大震災や、さきの新潟中越地震でも活躍した「紙の仮設住宅」は海外の難民キャンプなどでも利用され、「仮設と恒久」の枠を越える建築として、また環境問題にも対応した建築として注目を集めています。

20世紀の産業社会時代、建築も大量生産の手法で、工場で大量に定型の建築部材を生産してそれを組み立てて作る「スタンダード建築」が主流でした。しかし現在は、コンピュータ技術や建築素材の革新によって異なる建築部材の個別生産が可能となり、ヴァーチャルな建築デザインの建築ができるようになったのです(ノンスタンダード建築)。同時に、かつては実現不可能と思われていた建築アイディアも、現在の技術で可能になってきいます。

こうして建築は、周囲の環境や社会と調和しつつ新たな関係を築きながら、人間の新しい生き方を示していくのです。

会場では、インタラクティブな建築、そして安藤忠雄や妹島和世+西沢立衛/SANNAら日本人建築家が挑む新たな実験世界を、映像も交えて紹介します。
Section 4 会場俯瞰図
(6)NOX(ラルス・スパイブルーク)
「ソフトオフィス」
NOXは、1991年の設立以来、建築と
メディアの関係を探求している。この
ソフトオフィスは、テレビ制作会社の
ために構想され、オフィスとショップ、
子供たちのための遊技場とを一つに
結びつけようと試みた。
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