第一部
「世界遺産登録へ向けての国際的動向」
出演:ジャン・ピエール・デュポール(ル・コルビュジエ財団理事長)、青柳正規(国立西洋美術館館長)、キラン・ジョシ(インド・チャンディガール建築大学教授)、山名善之(東京理科大学准教授、建築家)
世界各地に点在するル・コルビュジエ作品をユネスコの世界遺産に登録しようという現在世界6カ国規模で動いている活動について、趣旨や現在の動向を探るシンポジウムが開かれました。
★各国のとりくみ
世界遺産には、建築物としてはグロピウスのバウハウス(ドイツ・デッサウ)やニーマイヤーの国会議事堂(ブラジル・ブラジリア)などが既に登録されており、このように、20世紀の建築も認定しようというのが最近の動きです。
今回の活動の中心メンバーとなるル・コルビュジエ財団理事長によると、このプロジェクトのもっとも意義ある点は、この登録を多国籍で申請すること、6ヶ国・3つの大陸に渡るその国際性と、そしてそのすべての諸国が参加することで合意していることだそうです。
ジャン・ピエール・デュポール理事長は、2002年に登録に向けて動こうと決められ、2004年より様々な国に情報をまとめてもらうようお願いしているという、今までの経緯を教えてくださいました。財団は船の船頭役として、このプロジェクトを今年度中にとりまとめる予定とのこと。
ル・コルビュジエが手がけた都市計画のうち唯一実現した都市、インドのチャンディガール。文化遺産の保護を専門とするチャンディガール建築大学のキラン・ジョシュ教授が、この登録推薦の調査書類集約を担当しています。ジョシュ教授には世界遺産登録へのプロセスを、実際にユネスコに提出する予定のプレゼンテーション資料(世界初公開!)をもとにご説明いただきました。
★あなたの推薦が世界遺産登録を後押し!?
日本で唯一のル・コルビュジエ建築 国立西洋美術館。今回、この館が世界遺産に登録推薦されないのは、世界遺産は文化財として保護されていることが登録条件のひとつであり、日本では築50年以上でないと文化財として認定されず、残念なことに1959年竣工の国立西洋美術館には未だ資格が無いためです。
この1959年、国家予算は現在の1/100と日本はとても貧しく、日本政府は1,000万の設計料でとても無理をしてル・コルビュジエに依頼しています。それはヨーロッパ文化の定点観測地点を作るという意味合いと、日本に画期的な影響を与えて欲しいという願いから。この日本にとって重要な美術館が世界遺産に登録されるのは非常に重要なこと、ぜひ将来の国立西洋美術館の世界遺産登録に向け、まずは2009年の文化財指定を目指し、また、このことをみんなで話題にし続けようという青柳館長のお話に、会場も沸きました。
シンポジウム第二部
「現代におけるル・コルビュジエの存在」
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