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旬の人・知・芸術に出会えるプログラム
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- アートと出会う喜び
アートを身近に 森美術館のプログラム
 開催概要
■森美術館パブリックプログラム
[森美術館ウェブサイト]
http://www.mori.art.museum/
アートと出会う喜び
年に3~4本の展覧会を開催する森美術館では、その展覧会のテーマに基づいたワークショップやギャラリートーク、シンポジウムなどを行っています。視覚障害をお持ちの方を対象としたプログラム“耳と手でみるアート”は、展覧会毎に開催しています。「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」会場での開催模様を取材してきました。
 
耳と手でみるアート
「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」(2008年4月25日~7月13日)
開催日時: 2008年6月27日(金)11:00~12:30
対  象: 視覚障害をお持ちの方
場  所: 森美術館(六本木ヒルズ 森タワー 53F)
主  催: 森美術館
視覚障害をお持ちの方を対象とした、スタッフとの会話を通して作品を楽しむツアーです。
参加者は、森美術館開館以来このプログラムに携わっているスタッフの鳥居茜さんたちと歩きながら、ひとつひとつの作品を丁寧に鑑賞してゆきます。
会場入り口に飾られている、賞の名前の由来にもなっているイギリスの風景画家ウィリアム・ターナーの絵画から始まり、スタッフは、参加者の視覚障害の度合いに応じてツアーを進めてゆきます。その語りを聴いていると、ただの事象の描写ではなく、まるで見えないものも見えてくるように想像力が膨らんで、そこに書かれたもの・ことの背景まで感じられるような気分になってくる、不思議な感覚です。
例えばグレイソン・ペリーの一見工芸風の壷の作品では、まず作品の大きさを説明し、作品の置かれている高さを説明します。「みなさんの、ももの付け根くらいの高さ」。続いて作品の形を「豆電球を逆さにしたみたいな」と伝えるスタッフがいるかと思うと、「びわみたいな形」との声も。
今回の展覧会は、描かれている作品の時代背景、世相や文化などを色濃く反映するアート作品も多く、作品そのものの描写だけに留まらず作品が創作された意図や、ターナー賞を受賞した当時の作家を取り巻く環境などにも話が及び、じっくりと味わい深い鑑賞になっていたようです。
デミアン・ハーストの牛を分断しホルマリン漬けにした作品の前では、病死した牛を使用したという話がスタッフから出ると、「90年代ですよね、狂牛病は大丈夫かしら?」と参加者からの鋭い指摘が飛び出し、「時代と美術が結びついているのを実感する」と一同深いうなずきが生まれました。
芸術作品の解釈は人さまざまで、他者と一つの作品について語り合っても決して同じ感じ方・解釈になることはなく、みなそれぞれ違った視点で鑑賞していました。そして、その語り合いを楽しんでいる様子が良く分かるツアーでした。

Y.Kさん<女性>
今回はターナー賞という80年代~現在までの現代の美術作品が並んだ展覧会だということで、アート作品が時代をすごく良く反映しているんだな、ということが良くわかりました。振り返られる身近な時代ということもあって自分にとって想像しやすく、また素材も近くにあるものだったりするので、そういったものが美術作品になることも、とても面白かったです。
M.Kさん<男性>
いつも参加させていただいています。美術作品が視覚的に楽しむものが多い中、ここではスタッフさんが作品について説明してくれたり、その印象を話してくれることが、私の鑑賞の重要な手がかりになります。そこから様々な想像力が働いて、みなさんと言葉を交換しながら鑑賞することで、より作品への理解も深まります。やはり一人では来られないし、これが私にとって美術鑑賞のすべてとも言えます。とても重要な経験です。
ガイドの鳥居茜さん
■現在開催中の「アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち」のパブリック・プログラム
https://www.mori.art.museum/contents/annette/public/index.html
今後も様々なプログラムを予定しています。六本木ヒルズで旬の知・アート・人に出会い、新しい発見に出会いましょう。