Interview
ひと手間をかけること=
精神的なラグジュアリー
- 夏のヘアグルーミング、香りについて、おすすめのアイテムを紹介していただきました。特に気をつけたのはどんなところでしょうか?
- KENSHIN(以下K):清潔に、心地よく”がテーマです。酷暑という言葉がぴったりの近年の暑さの中で、どれだけ清潔感を保ち、快適でいられるか。それができるのが余裕のある大人かな、と思います。気持ちを高めたり、リラックスしたり。六本木ヒルズでどんな品に出会えるかワクワクしていましたが、自分の想像を超えるアイテムに数多く出会え、この夏が楽しみになりましたね。
- 周囲のために清潔感を保つ一方で、自分自身が快適に過ごせるというのもポイントですね?
- K : そうですね。気に入った香りを選び、手ぬぐいで汗を拭き、扇子で涼をとる。スクラブシャンプーで頭皮のマッサージをして、お風呂上がりにはスカルプケアをする。手間と感じる方もいるかもしれませんが、そのひと手間をかけることが自分の身にもなり、忙しい中で気持ちを切り替え、自分に立ち戻れる時間になると思うんです。それってすごく贅沢だし、精神的なラグジュアリーだなと思います。
- 香りのアイテムも選んでいただきました。香り作りもされているKENSHINさんですが、香りの魅力について教えてください。
- K : 香りって、ビジュアルや言語で表現しづらいですが、私たちの感受性や記憶、思考の奥深くに働きかける極めて特殊なメディアなんです。個人的には人間の最後のフロンティアじゃないかと思っています。僕はこうした香りの魅力を伝えていきたいと思っているんです。
- 香りについて近年のトレンドなどはありますか?
- K : コロナ禍以降、周囲にアピールする香りより、自分が感受し、向き合うための香りが中心になっていると思います。重ねづけして新しい香りに昇華するのもトレンドの1つと呼べるでしょう。香りって、その日のコンディションで感じ方も違うので、楽しみ方は無限なんです。1つの香水をずっと使い続けられる方も多いと思うのですが、個人的には毎日いろいろな香りを楽しんでほしいと思っています。すぐには使い切れないですし、劣化もしないので、決して高い買い物ではないですよね。