Interview

ミニマルだけど気が利いている
“上品”な小物に惹かれます

今回は“遊びの利いた夏小物”を選んでいただきました。 40年近いキャリアを持つ井嶋さんですが、普段アイテムを選ぶ上でどんなことに気をつけていますか？

井嶋 一雄（以下I）：かつてはアクセサリーなども多くつける足し算のスタイリングをしていたこともあったのですが、年齢を重ね、シンプルでミニマルな引き算の着こなしを好むようになりました。必然的に小物もミニマルなものを選んでいます。ミニマルだけど、上質で長く使えるもの。そういったアイテムに惹かれます。

今回選ばれたアイテムもそうした小物ばかりですね

I : そうですね。ミニマルだけど、気が利いていて、夏の着こなしのアクセントとして使えるもの。サングラス、シューズ、バッグ、スカーフなどをピックアップしましたが、全てに共通しているのは“上品さ”だと思います。六本木ヒルズにはそんなアイテムが多数揃っていますね。

大人の夏の装いで気をつけたいことを教えてください

I : やっぱり年齢を重ねた大人には品が滲み出てくると思うので、それに見合ったアイテムを選ぶことですね。素材の上質さや作りの良さ、デザインの品。それらを感じられるアイテムを身につけると、気持ちも豊かになります。

アミューズメントパーク的要素が
人を惹きつける魅力

六本木ヒルズには普段からよくいらっしゃいますか？

I : そうですね。映画を観に来ることが多いです。もちろんスタイリストという職業柄、洋服もチェックします。エストネーションやビームスには昔から知っているスタッフもたくさんいるので、挨拶がてらよく遊びに来ていますよ。

井嶋さんは六本木ヒルズのレジデンスに居住されていたこともあると伺いました

I : そうなんです。少しの間だけですが、住んでいたことがあるんです。景色も素晴らしかったのですが、何より便利で快適でした。ホテル形式で、外出中にハウスクリーニングをやってもらえるんです。綺麗に整えられた部屋へと帰るのは最高でした。ジムなどさまざまな施設も使用できましたし、コーヒーとクロワッサンが常に準備されているエリアもあった。“この暮らしは本当に良いな”、と思いました。便利で機能的すぎる生活はあまり好きではなかったのですが、感覚が変わりましたね。田舎ではできない、東京だからこそのライフスタイルだなと思いました。

六本木ヒルズにはどのようなイメージを持っていますか？

I : 真四角でわかりやすくデザインされた他の施設とは違い、迷路みたいな作りになっているので何回来ても迷います。でもだからこそ飽きない。ショッピングだけではなく、食事もできるし、映画も観られるアミューズメントパーク的な要素が、人を惹きつける魅力になっているのではないでしょうか。今ではそういった施設も増えましたが、六本木ヒルズはその先駆けだと思います。オープンした時は衝撃を受けましたね。20年経ってもまだまだ寂れることなく、若い世代の人が足を運んでも刺激を受けられる面白い場所だと思います。だからこうやって語れることも多いんですよね。